子どもに語りつぎたい日本の歳時記

10月 栗ごはん

秋の味覚を楽しもう!

暑くて長い夏が過ぎ、やっと秋を感じられるこの頃。黄金色の田んぼも、稲刈りが済み、新米の季節ですね。炊きたての新米はツヤがあって口の中でふんわりと甘みが広まり、秋の楽しみのひとつではないでしょうか。
 そして、秋はきのこやお芋、栗、ぎんなんなどと山の幸だけでもたくさん美味しいものがあります。その秋の実りの栗を一緒に炊き込んだごはんはいかがでしょうか。
 秋の風流な行事にお月見があります。十五夜はご存知と思いますが、本来は十五夜と翌月の十三夜の二夜を観月し、お月見好きの日本人は一方を欠くと「片見月」といってよくないことがあると言われたようです。お供えする旬のものにちなんで十五夜の「芋名月」に対し、十三夜は「栗名月」と呼んだそうです。
 栗はもち米を使っておこわにすることが多いようですが、炊飯器で手軽に炊ける作り方を紹介しますので月のきれいな晩に作ってみてはいかがでしょうか。

栗の炊き込みごはん
●栗の炊き込みごはん
材料(4~5人分)

米…2合 もち米…1合
昆布…10cm角
栗…20個
酒…大さじ2 塩…小さじ1/2
ごま塩…適宜

作り方
  1. 米ともち米はあわせて洗い、水気をきる。
  2. 炊飯器に1を入れ、通常の水加減で、昆布を入れて30分~1時間浸す。
  3. 栗はたっぷりの熱湯につけて冷めるまでおき、皮をふやかす(約20分)。
    栗の底辺を切り取り、とがっている方向に引き上げるようにして鬼皮と渋皮をむく。
  4. 2に酒と塩を加えてひと混ぜし、3の栗を加えて普通に炊飯する。
  5. 炊きあがったら、昆布を取り出して、全体を混ぜる。お好みでごま塩をかける。

柳沢美智子