12月 冬 至 「2004年は12月21日」 その2
かぼちゃ料理で無病息災
冬至に“ゆず湯”に入り“かぼちゃ”や“こんにゃく”の料理を食べると、風邪をひかないと昔からいわれているということは前回に書きました。
そこで今回は、かぼちゃ料理を紹介したいと思います。かぼちゃは本来、夏に収穫されますが、冬頃までもつ保存性に優れた野菜のひとつです。その上、ビタミンAやビタミンEが豊富に含まれているので、風邪のウイルスに対して抵抗力をつけてくれます。今では、栽培技術の進歩で旬がわからなくなるくらい一年中、多種類の野菜が手に入りやすくなっていますが、昔はそうはいかなかったので、貴重なビタミン源だったのですね。
かぼちゃと言えば、最近では10月31日に行われる“ハロウィン”の時にもかぼちゃで飾りを作ったりするせいか、かぼちゃの料理やお菓子なども出まわりますが、日本古来の“冬至のかぼちゃ”も食して、風邪に負けずに新年を迎えましょう!
ほっくり煮つけたシンプルなかぼちゃも美味ですが、あずきと一緒に煮るいとこ煮はいかがですか。本来は豆から煮るのですが、ゆであずき缶を使って手軽に作れるレシピです。
●かぼちゃのいとこ煮
材料(4人分)
かぼちゃ…400g
A[水…1カップ 砂糖…大さじ2 しょうゆ…大さじ1/2 塩…小さじ1/3]
ゆであずき…100g(1/2缶)
作り方
- かぼちゃは種とわたを除き、皮をところどころむき、3~4cm角に切る。
- 鍋にAを入れて煮立て、1を皮目を下にして並べ入れ、落しぶたをして中火でかぼちゃが
柔らかくなるまで煮る(約10分)。 - ゆであずきを加えてひと煮立ちさせて、火を止める。
★“いとこ煮”とは、小豆と芋やかぼちゃなどの野菜で作る煮物のことをいいます。材料を硬いものから追い追いに入れて煮るので、「追い追い」を「甥甥」にかけた語呂合せからきていると言われます。また、旧暦の12月の「御事始め(正月支度を始める日)」に作る味噌汁を「御事汁(おことじる)」といい、小豆などを使うことから、これが転じたものとも言われているようです。
柳沢美智子